『未知』
先日、何人かで『未知』というものについて話す機会があった。
何があるかわからないこのご時世、未来をできるだけ安心できるものにしたいと思って生きている人は多いと思う。
小さい頃から未来のために何かを詰め込んで、できるだけ安定した職を探し、自分が死ぬまでのプランを組みたくなるのは、当然のことなのかもしれない。
だけど、どれだけ安心できる状況に身をおいたとしても、未来のことは本当のところわからない。
一秒先だって、なにが起きるかわからない。
わからないからこそ、人は不安になる。
なにも決まってない未来を、知りたがる。
なにも決まっていない未来を、決めたがる。
急にそんなことを考え始めてた訳ではなく、年明けくらいに出会った無知の技法という本を読んでから、いろいろと考えるようになった。
- 作者: スティーブンデスーザ,ダイアナレナー,上原裕美子
- 出版社/メーカー: 日本実業出版社
- 発売日: 2015/11/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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本の中にもあったけど、人間は既知のものに執着したがる。
知ってることは安心だからだ。
だから未知という知らないことを、既知という知ってることにしたがる。
でも、どんなに手をつくしても、人間ができることは本当に小さなことだけだ。
確実なことは生まれたら、いつか死ぬことくらい。
生まれたら死ぬ。これは間違いない。
生と死という二つの間にある人生という期間も、たぶん終わってみれば、始まって終わった、そんなもんなんだろう。
だから、あぁ無情って訳ではなく、そのなにが起こるかわからない期間を安定させるために生きるよりも、その期間を生きている自分を輝かせるほうがよっぽど素敵な期間になると思う。
それに、たぶん人生を安定させるために生まれてきた人はいない。
未知というものの安定を求めるよりも、どんなに頑張っても確定した未来を知ることもできないし、確定させることもできないということを受け入れてしまってから、地に足がついて必要なことを出来るようになったと思う。
未知と戦うのではなく、未知という可能性を生きる。
最近は、そんな生き方もありかなぁと思うのでした。
ではまた!